私たちは考えすぎている
私たちの脳はほぼ自動的に、常に雑念をあれこれと考えすぎており、何かに集中したり没頭したりする時間は、あまりありません。
それは知らず知らずのうちに脳を疲れさせる大きなストレスに。
そして、それら雑念のほとんどは、もう変えられない過去のことや、どうなるか分からない将来のこと。
実は我々の悩み事のなんと9割は、悩んでいてもしょうがない「現実に起こらないこと」だといいます。
考えないことは難しい
考えすぎが脳にとって大きなストレスになるのならば、何も考えなければ良い!と思いますが、これは修業を積んだ仏教僧でもない限り非常に難しいことですよね。
では逆に、常に何かに集中し、ボーっとしている時間を減らす!というのはどうでしょうか。
実はこれこそが「マインドフルネス瞑想」の入り口の考え方。
そして集中するのはもちろん過去や未来ではなく、今現在の自分。
悩んでもしょうがない過去や未来のことを悩み考えるよりは、「今ここ」に集中した方がストレスがありません。
マインドフルネス瞑想をしていると「今ここ」にはストレスになるほど思い悩むべきことは、ほとんどないことに気が付くでしょう。
今ここに意識を向ける
このようにマインドフルネス瞑想では、頭の中に湧いてくる過去や未来の雑念を払いのけ、「今ここ」で起きている現象にだけ意識を向けていきます。
例えば、呼吸とともに静かに動くお腹、呼吸のたびに鼻を通る空気の温度や強弱、目の前で小さく燃えているろうそく、そっと落ちる砂時計の砂、歩いている時の自分の右足のつま先、目を閉じて聞こえてくる雨音、繰り返す波の音、などなど。
とにかく「今ここ」にあるひとつの事に意識を集中させ、過去や未来の雑念は考えない。
もし何か余計なことが思い浮かんでも、その思考は追いかけずに、現在のことに意識を戻していきます。
マインドフルネス瞑想は、歩いている時のつま先に集中することでもできるので、瞑想といっても座ってなくてもできるという特徴があります。
雑念は湧いてくる
とはいえ、実際に目の前の事だけに集中してみようとしても、10秒もしないうちに雑念が湧いてくるでしょう。
初めはそれでも良く、雑念が沸いてきたのに気付いたら、また集中する対象に意識を戻しましょう。
ブレては戻りブレては戻りを何度も繰り返すうちに、徐々に集中できる時間が伸びていきます。
このようなマインドフルネス瞑想を、毎日5分から10分やることを継続し習慣化できれば、人生が変わるくらいの恩恵を受けることができます。