今回はふくらはぎを鍛えると得られる健康効果について。
ふくらはぎがキュッと引き締まっている脚は健康的に見えます。しかし見た目の印象がよくなるだけでなく、健康効果まであるというのは一体どういうことでしょうか。
それでは早速見ていきましょう。
ふくらはぎの筋肉は、腓腹筋(ひふくきん)とヒラメ筋の二つ。どちらも主に足首を伸ばすときに使われる筋肉です。
腓腹筋のほうは、ひざを伸ばすときにも働きます。
腓腹筋は内側外側に分かれるような形をしていて、日常ではあまり使われず、跳んだり走ったりする時など瞬発力を必要とするときに必要な筋肉。爪先立ちをした時に盛り上がるふくらはぎの筋肉が腓腹筋です。
一方のヒラメ筋は、名前の通りヒラメに似ている形をしていて、歩行や直立など日常動作でもよく使われる筋肉で、持久力を必要とするときの筋肉。立っている時には常に使われているので、とても疲れやすい筋肉のひとつ。ヒラメ筋は腓腹筋より深いところにあるので、外からはあまり見えない位置にあります。
ふくらはぎは歩く走る跳ぶという動作の他にも、第二の心臓と呼ばれるほどポンプの働きが強力で、足のみならず全身の血流を左右するほどの影響力が。
重力の影響で下半身にたまりやすい血液、水分、老廃物は、心臓から最も遠いところにあり、ふくらはぎのポンプ作用がないと巡りが悪くなってしまいます。
そこで、ふくらはぎが静脈血を心臓に送って心臓の働きをサポートしているので、心臓は助かっているという構造になっています。心臓の負担が減ることは様々な心臓病のリスク低減にもつながる重要なことです。
心臓とふくらはぎの関係は、人体には心臓が二つあるというイメージを持つと分かりやすく、上半身と下半身にポンプがひとつずつあり、それぞれがそれぞれに血液を送り合っているというイメージ。ひとつでは大変な仕事量が、二つあることでうまくいっています。
ふくらはぎを鍛えることで、ジャンプ力、歩行能力、瞬発力などがアップする。ふくらはぎが強くなれば歩き回っても疲れにくくなるので、スポーツ選手だけでなく、一般の人でも積極的に鍛えたほうが良い筋肉と言われている。
ふくらはぎを鍛えると足首の安定性がアップし、転びにくくなり、これが怪我の予防になる。ご年配の方でもふくらはぎは積極的に鍛えたほうが良いとされる理由がこれ。特に、何もないのにふらつくような経験がある人は、ふくらはぎを鍛えてバランス能力アップを図りましょう。
第二の心臓と呼ばれるほどポンプの働きが強力なので、鍛えれば鍛えるほどむくみが解消されていく。ポンプの作用で血流が良くなるので体温が上がり、冷え性の改善にもなる。
また、血液中の疲労物質や老廃物も溜まりにくくなるので、疲れやダルさや肩こりの解消にもなる。
長時間の立ち仕事で足のむくみがひどい場合には、ふくらはぎのトレーニングしてみましょう。逆に、長時間イスに座りっぱなしの人も、ふくらはぎの筋肉が弱まっている可能性が高いので、積極的に鍛えていきましょう。
基本的には大きな筋肉を鍛えることで効率的に基礎代謝が上がり、脂肪が燃えやすい身体になる。ふくらはぎは小さく見られがちだが、体の中では割と大きい筋肉。
ふくらはぎを鍛えることで下半身の筋肉量が増えると、その分だけ基礎代謝が上がり、太りにくく痩せやすい身体になる。
あまり知られていませんが、骨は「軽い衝撃」を受けることで強くなります。ふくらはぎを鍛える運動(ジョギング、ジャンプ、片足立ち、スクワットなどの運動)をする事で下半身の骨密度が上がることが分かっています。
逆に、寝たきりの状態では筋肉が衰えると同時に、骨密度が下がり、骨がスカスカになっていくことが分かっています。
骨粗鬆症の予防のために、動けるうちからふくらはぎを鍛えることで、将来のために骨密度を維持するという「貯骨」という考え方があります。
ではここで、ふくらはぎを鍛えるトレーニング方法を見ていきましょう。
日常生活では歩くことや階段の上り下りを増やすことで、ふくらはぎを鍛える事ができます。一駅分歩いたり、エレベーターやエスカレーターより階段を選んだりするなど、工夫次第でふくらはぎのトレーニングは日常生活の中でできます。
さらに一歩進んで、積極的にふくらはぎを鍛えるなら、ジョギングやジャンプをすることで腓腹筋までを鍛えることができます。
私のおすすめは、爪先立ちでかかとの上げ下げをすること。
まず足を肩幅に広げて、ひざをしっかり伸ばして立ち、かかとを限界まで浮かせて爪先立ちの状態になる。
高い所で2秒ほどキープしてからゆっくりおろす。
おろした時もひざは常に伸ばしたまま。
これを30回ほど繰り返せば、ふくらはぎにかなり効いてくるのを実感できるでしょう。
上がる時は素早く上がり、下りる時はゆっくり下りるようにすると大変効果的。
また、少し内股にしたり少しガニ股にしたり、つま先の角度を変えながら行うと、効いてくる筋肉の位置が変わり、ふくらはぎを満遍なく鍛えることができます。
爪先立ちの状態ではふらつく心配がある方は、壁などに手をついて安全な状態で行うようにしましょう。
負荷を弱めたい場合は、イスに座りながらやってみましょう。座りながらでもかかとを浮かせて戻すトレーニングはできます。
さらに弱める場合は、足を伸ばして床に座った状態で、足首を曲げ伸ばしするだけでも、ふくらはぎを鍛えることができます。是非ご自身の体力に合わせて行ってみてください。
そして筋トレ後はしっかりとストレッチをするのを忘れずに。アキレス腱を伸ばすように、ゆっくり静かにふくらはぎをストレッチして終了です。
まとめ
今回はふくらはぎを鍛えることで得られる5つのメリットとトレーニング方法について書いてきました。
ふくらはぎを鍛えるのは見た目がシュッとしてカッコ良く見えるだけでなく、筋ポンプ作用を高めることで得られる様々な健康効果がありました。
ふくらはぎはスポーツをしていない人でも、年齢にかかわらず積極的に鍛えていきたい筋肉。しかもトレーニングには特別な道具を必要とせず、その場でかかとを上げ下げするだけでできるので、いつでも気軽にトレーニングをすることができます。
歯磨きをしながら、信号待ちをしながら、エレベーターで目的階につくまでの時間、などなど日常のちょっとした時間でできるトレーニングです。少し意識するだけでむくみや冷えは予防できます。
スタイルズではダイエットやボディメイクのためのトレーニングの他に、ヨガ、ストレッチ、食事指導、生活習慣管理、DNA検査などのサービスをご提供しております。是非一度体験にお越しください。
スタイルズオンラインではレッスンのアーカイブが24時間見放題です。トレーニングに関すること以外にも、瞑想、ストレッチ、占星術、アーユルヴェーダ、その他オンラインで参加できる各種ワークショップなどのコンテンツがあります。