ここ数年、瞑想は健康に良いとよく聞きます。Google社やFacebook社が瞑想を取り入れていることからも効果がある事が窺い知れます。そもそも瞑想とは何なのか、そして一体どのような効果があるのかなど、今回はマインドフルネス瞑想について調べました。
私たちは考えすぎている
私たちの脳は普段から雑念をあれこれと考えすぎていて、それがストレスになっています。そして雑念のほとんどは、もう変えられない過去のことや、どうなるか分からない将来のことで占められています。悩み事の9割は現実に起こらないと言われるほど私たちの脳は常に悩んでいます。
考えないことは難しい
考えすぎがストレスになるのならば、何も考えなければ良いのです。しかしそれはかなり難しいです。ではどうするのかと言えば「今ここ」に集中するのです。過去や未来を悩み考えるよりは「今ここ」に集中した方がストレスが減るのです。「今ここ」にはストレスになるような事は僅かしかありません。
今ここに意識を向ける
頭の中にある過去や未来の雑念を払いのけて、今ここで起きている現象にだけ意図的に意識を向けます。例えば呼吸をして動くお腹、鼻を通る空気の温度、燃えるろうそく、落ちる砂時計の砂、歩いている右足のつま先、聞こえる雨音や繰り返す波の音など、何でも良いのでひとつの事に意識を集中させるのです。マインドフルネス瞑想は、瞑想といっても座ってなくても良いのです。
心を無して何も考えないのが仏教的な瞑想ですが、マインドフルネスはそれとは違います。無になることを目指してはいません。ただ「今ここ」に集中するのです。
雑念は湧いてくる
とはいえ、やってみると10秒もしないうちに雑念が湧いてきます。それでも良いのです。無を目指しているわけではないのです。いちいち雑念にとらわれず、また集中する対象に意識を戻すことを繰り返します。ブレては戻りブレては戻りを何度も繰り返すうちに、徐々に集中できる時間が伸びていきます。
このようなマインドフルネス瞑想を毎日5分から10分やることを継続し習慣化できれば、人生が変わるくらいの恩恵を受けることができます。さていよいよ本題です。マインドフルネス瞑想の驚くべき効果について見ていきましょう。
ストレスが減る
まずは何と言ってもストレスが減ることです。そのために雑念を振り払う練習をしているのです。ストレスフルな状態は自律神経を乱れさせ、交感神経優位の状態になります。ストレスが減ると副交感神経が優位になり、気分が落ち着いてきます。これは血圧や脈拍などと関連し睡眠の質にダイレクトに影響します。
集中力が上がる
いつもどこかに彷徨いがちな心を、一点に集中させる練習を積むことで集中力が上がります。子供なら成績が上昇し、大人なら仕事の生産性がアップします。スポーツ選手ならミスが減り高いパフォーマンスを発揮することができます。いずれも、ここぞという時に落ち着いて冷静な判断ができるようになると、周りからの信頼も厚くなるでしょう。
幸福度が上がる
これはストレスを感じると分泌されるコルチゾールが減少し、幸せホルモンであるオキシトシンが分泌されることによります。また、コルチゾールの減少は免疫系の強化を助けるので風邪やインフルエンザに罹りにくくなります。
プラス思考になる
マインドフルネス瞑想で今ここに意識を向け、価値判断をせずに、ありのままをそのままの事実として受け入れる訓練を積むと、次第に自分自身を客観的に見ることができるようになります。余計な不安・後悔・怒り・悲しみなどの負の感情に支配される時間が減り、ポジティブな考え方をする時間が増えてくると、自分はそのままでも良いのだという自信が持てるようになります。
メンタルの安定
ストレスレベルが下がり、感情のコントロールができるようになるとメンタルが穏やかに安定し、攻撃性が低くなります。プラス思考になり、思いやりの気持ちが湧き起こってきます。これがうつ病や不眠症・不安症などの症状改善につながり心身の安定に役立ちます。摂食障害や依存症の症状改善にも効果があるという報告もあります。
健康に長生きできる
これまで見てきた事を総合して考えてみます。ストレスが無く睡眠の質も高い。メンタルも穏やかになり免疫系も強い。集中力が上がり仕事のパフォーマンスも高い。オキシトシンの効果で幸福度も高い。物事をプラスに考え自信を持って生活している。これはもう健康に長生きする条件を全て満たしていると言えるのではないでしょうか。
あえて逆に考えてみます。
ストレスが多くて眠れない。メンタルも病みがちで免疫力も落ちている。集中力が無く仕事もままならない。オキシトシンの効果が得られず幸福度が低い。物事をネガティブに考え自分に自信がない生活。
はい。書いてて嫌になるような人生です。怖いです。こうはなりたくないので今日から毎日瞑想します。
さて、今回のブログは以上です。マインドフルネス瞑想とその驚くべき効果について伝わったでしょうか。最後まで読んでいただきありがとうございます。